大企業に勤めるサラリーマンは、副業起業したら本業も副業もUXが爆上がりする
2021.01.13

大企業に勤めるサラリーマンは、副業起業したら本業も副業もUXが爆上がりする

 2020年7月、副業起業しました。社名はリードザセルフジャパン。新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけです。

大企業の中間管理職に就きながら、副業起業家という二足目の草鞋を履いてみたのですが……結論から言うと、大企業に勤めるサラリーマン全員におすすめします。私がそう思うに至った理由を、UXの観点からお話しします。

自分の役割を探す旅が始まる

 副業起業家になって最初に考えたことは、役割についてです。サラリーマンは基本、入社してすぐ何らかの役割を与えられ、その後も組織内の部門や役職により、期待役割の方向性が定まります。

一方、副業起業をすると、自分の役割を自分で考えなければいけません。それはイコールで「自分は誰に何を提供するのか」です。これはサラリーマン時代にはなかなか発想しないことでもあります。

私にとって副業起業は、市場(マーケット)に対する自分のUXを、自分の頭で考える旅のスタートでした。

すべてを自分の頭で再定義する

 例えば、名刺。企業に入れば、大部分の人に自動的に名刺が与えられます。では、副業起業した際に名刺は必要なのか。事業内容がオンラインだった場合には?

副業起業すると、自分の名刺どころか、会社のウェブサイトも、ロゴも、すべて自分でなんとかしなければいけません。自分で作るのか、誰かにお願いするのか、はたまた、作らないのか。

名刺のような社外の人に見せるものだけではありません。

 ・予算作成
 ・経営計画
 ・会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)

など、会社にはあって当然だと教えられてきたことについても、

「どこから手を付けたらいいんだろう?」
「優先順位を付けると、なにがまず大事なんだ?」
「そもそも必要なのか?」

……と、改めて自分の頭で検討していくことになります。企業活動の一つひとつを見つめ直すのです。

UXの目で大企業を見直す

 熱が出るほど頭をフル回転させて、企業活動の意義を考え抜くクセをつけた上で、大企業の中間管理職の仕事を見直してみました。

大企業の中間管理職の仕事は、面白いこともあれば面白くないこともあり、本質的な仕事もあれば表層的な作業もあります。当然です。組織ですから。

では、それらを「何のためにするのか?」「どうすると楽しいのか?」「より良くできる方法はないか?」を、頭の芯が痛くなるくらい考え抜くと、どうなるか。

会社のUXを自分の立場から評価するのではなく、会社の立場に立って自分のUXを見直す。この視点の獲得は、間違いなく副業起業によってもたらされたものでした。

組織の中での私の役割は?

・自分の成果にこだわるよりもチームの成果にフォーカスする
  ↓
・チームの中での自分にしかできない役割を見つけて集中する
  ↓
・自分の評価は気にせず、組織にとって言うべきと思ったことは言い、波風を立てる

と認識をアップデートさせました。そして何より、

・捧げている時間の中は120%の力でフルスイングする

ということが、本当に重要だと。巡り巡って、至極当然のところに帰ってきてしまいました。でも、副業起業を通じて、自分のUXを見つめ直した後の本業は、副業起業前よりも5倍は面白くなっています(副業はその10倍面白いですが!)。

副業起業は私にとって、一粒で二度美味しい最高のUXになっています。おすすめです。

ゼロイチの経験をすることで、UXの理解度は爆上がりする。

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