事故を防止し、ハッピーも増える子どもの通園時UX
2021.02.10

事故を防止し、ハッピーも増える子どもの通園時UX

 わたしには子供が4人います。長女から数えると、今年で足掛け12年間、朝の保育園通園をしています。今回は通園というUXのなかで、実践していることについて共有したいと思います。

当然のように、朝は忙しい

 朝の時間は誰にとっても1分1秒が貴重。なので、どうしても効率的かつ効果的に諸々の準備を進めることを優先します。特に大人は。

一方で、園児は無頓着です。目の前の楽しみに興じ、歯磨きも着替えも(何を勘違いしているのか)、通園までも親がしてくれると思ってます。それが顕著にあらわれ、事故にもつながりかねないのが、通園経路です。

通園経路にて

 大人は早く歩きたい。目当ての電車が行っててしまわないか。会社でパソコンを開く前に頭の中で整理しておくことはないか。電車の中で見る動画は何がいいか……を考えながら、気持ちは前に前に。

子どもは目の前のことを楽しみたい。息が白い。見た夢を思い出す。手を引くお父さんに話を聞いて欲しい。でも聞いてくれない。あれ、花が咲いてる。あれ、あの窓にアンパンマンの人形がある。ちょっと見に行こう……

結果、親は「早く歩いてー!(怒)」となってしまいます。

それが「怒る」ということだけならまだいいですが(よくないですけど)、横断歩道で親と子の距離があいてしまい、親の後ろで子が事故になったりしたら、目も当てられない大惨事……と思い、数年前から編み出したのが、こちら。

横断歩道では、子供から車に手をふらせる


 です(特に、一時停止線)。

横断歩道で車道を渡る際に、子供から車に手をふらせると、三割くらいの確率で振り返してくれます。これは子供にとってはとても嬉しい様子。

なので、子どもは「車道で車に手を振る行為」を楽しみに、通園にのぞみます(早く歩くモチベーションとして、それだけでは十分ではありませんが、ないよりマシです)。

親にとっては子供に手を振りかえしてくれる方がいれば、それはそれで嬉しく、少し幸せになります。

車の運転手さんにとっても、忙しい朝の一コマに、子供との心温まるコミュニケーションがあった方が、いいんじゃないでしょうか。

そして、何より大きなポイントは、そういった風景を見守る周りの大人も含め、みんながその子供に注目することで、事故を防ぐ確率がぐっと高まります。

折れない心も育つ(かも)

 ちょっとしたことですが、やり始めると習慣にしやすく、話のネタにもなり、見た目にもいいので、おすすめです。

なお、半分以上の運転手さんは手を振り返してくれませんが、そこで親子ともども心が折れないようにすることが重要です。

そして、もし、運転してて子供から手を振られたら、子供のUXを考えて、ぜひ振り返してあげてください。よろしくお願いします。

子供が車に手を振ると、みんな幸せな気持ちになって、事故防止にもなる。

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